「英会話の練習をしたいけれど、人と話すのは緊張する」「スクールやアプリにお金をかける前に、まず無料で始めたい」。そんな人は、ChatGPTやClaudeのようなAIチャットを英会話の練習相手にする方法があります。
この記事では、音声で会話する機能の始め方を各社の公式ヘルプで確認し、そのままコピーして使えるプロンプト(AIへの指示文)の例と、5つの練習メニューを紹介します。AIとの練習で英語がどれくらい話せるようになるかは人によって違うため、効果の約束はしません。練習の「やり方」の解説です。
始める前に:何が必要?
- AIチャットのアカウント:ChatGPT(OpenAI)やClaude(Anthropic)など。どちらも無料プランがあります。
- スマートフォンのアプリ:声で練習するなら、スマートフォンのアプリが手軽です。
- 静かな場所とイヤホン:周りの音をAIが拾うと、会話が途切れやすくなります。
文字だけでも練習はできます。声を出せない場所では文字で、家では声で、と使い分けてかまいません。
声で会話する機能(公式ヘルプで確認)
| サービス | 使える場所 | 無料プランでの扱い |
|---|---|---|
| ChatGPT の音声会話(ChatGPT Voice) | Web・iOS・Androidなど | 使えるが制限つき(制限の量は変わることがある) |
| Claude の音声モード(ベータ版) | スマートフォンのアプリ(iOS・Android)・デスクトップアプリ・Web | 無料を含む全プランで使える(音声の会話も、プランごとの利用上限に数えられる) |
OpenAIの公式ヘルプによると、ChatGPTの音声会話は無料プランでも使えますが、使える量には制限があり、その量は変わることがあると案内されています。Anthropicの公式ヘルプによると、Claudeの音声モードは、話し終わりの間をAIが判断して返事をする「ハンズフリー」と、ボタンを押している間だけ聞き取る「プッシュ・トゥ・トーク」の2つの使い方があり、スマートフォンでは声の種類と話す速さを選べます。
画面の細かい操作は変わることがあるため、うまく見つからないときは各社の公式ヘルプを見てください。
最初に送る「先生役」のプロンプト
AIは何も言わないと、長くて難しい英語で返事をしがちです。最初に自分のレベル・目的・返事の長さを伝えておくと、練習しやすくなります。次の文をコピーして、〔 〕の中を自分に合わせて書きかえてください。
プロンプト例(日本語で送ってOK)
あなたは私の英会話の練習相手です。私の英語は〔中学英語くらい〕のレベルで、〔仕事で簡単な雑談ができるようになること〕が目標です。次のルールで英語だけで会話してください。
1. 1回の返事は2〜3文まで、やさしい単語で話す
2. 返事の最後に、私への質問を1つ入れる
3. 会話中は私の間違いを直さず、私が「Feedback please」と言ったら、まとめて3つまで日本語で直し方を教える
では、天気の話から始めてください。
ポイントは、会話中は間違いを直さないように頼むことです。毎回直されると会話が止まり、話すことに集中しにくくなります。直してもらうのは、ひと区切りついてからにします。
5つの練習メニューとプロンプト例
1. 雑談で「話す量」を増やす
まずは間違いを気にせず、たくさん話すための練習です。
Let's have a casual chat about my weekend. Please ask me one question at a time and keep your answers short.
2. 場面を決めたロールプレイ
仕事の会議、海外旅行のホテル、英語の面接など、使う予定の場面を決めて、AIに相手役をしてもらいます。
Let's do a role-play. You are a hotel receptionist and I am a guest checking in. Start the conversation. Please speak slowly and use simple English.
同じ場面を2〜3回くり返すと、言いたいことが少しずつ口から出やすくなります。2回目は「Please make it a little more difficult.(少し難しくして)」と頼むのも一つの方法です。
3. まとめて直してもらう(フィードバック)
会話のあとで、間違いと、より自然な言い方を教えてもらいます。
Feedback please. 今の会話で私が使った英語のうち、間違いや不自然な表現を3つまで選び、「私の言い方 → 自然な言い方 → 理由(日本語で短く)」の形で教えてください。
4. 日本語から英語へ「瞬間英作文」
言いたいことがとっさに英語にならない人向けの練習です。AIに日本語の短い文を出してもらい、すぐ英語で言います。
仕事でよく使う短い日本語の文を1つずつ出してください。私が英語に訳したら、正しいかを判定し、より自然な言い方を1つ教えてから次の文に進んでください。全部で10問です。
5. 最後に「今日の表現メモ」を作る
練習の終わりに、その日に出てきた表現をまとめてもらいます。次の練習の前に読み返すと、同じ表現を使う機会が増えます。
今日の会話で出てきた、覚えておくと役に立つ英語の表現を5つ選び、「英語・日本語の意味・使う場面」の表にしてください。
うまく練習するコツ
- 時間を決める:「1回10分」など短く決めた方が続けやすくなります。
- 英語が出てこないときは日本語で聞く:「〇〇って英語で何て言う?」と途中で聞いてもかまいません。
- 聞き取れないときは頼む:「Could you say that again more slowly?(もう一度ゆっくり言って)」と言えば、言い直してくれます。
- 同じ場面をくり返す:毎回ちがう話題にするより、使う予定の場面をくり返す方が、表現が身につきやすくなります。
- 新しい会話を始めるときは、最初のプロンプトを送り直す:会話が変わると、ルールが引き継がれないことがあります。
気をつけたいこと
AIで練習するときの注意
- AIの答えが間違っていることがある:文法の説明や「自然な言い方」が正しくない場合もあります。大事な場面で使う表現は、辞書などでも確かめてください。
- 個人情報や仕事の秘密を話さない:本名・住所・会社の内部情報などは、練習の会話に入れないようにしましょう。
- 無料プランには制限がある:使える量や機能は、プランや時期によって変わります。最新の内容は各社の公式ヘルプで確認してください。
- 人と話す練習の代わりにはならない部分もある:相手の表情を見ながら話す、相手の話をさえぎらずに待つ、といった点は、人との会話でしか練習しにくいこともあります。
専用アプリとの使い分け
汎用のAIチャットは、自分で練習内容を決められる自由さがある一方、何をやるかを毎回考える必要があります。AI英会話の専用アプリは、レッスンや場面があらかじめ用意されていて、有料プランが中心です。
| こんな人は | まず試すもの |
|---|---|
| お金をかけずに始めたい/練習内容を自分で決めたい | 汎用のAIチャット(この記事の方法) |
| 何をやるか決めてほしい/発音の分析などの機能がほしい | AI英会話の専用アプリ(無料体験から) |
専用アプリの料金と無料体験は、AI英会話アプリ比較|料金と無料体験を公式情報で整理でまとめています。
まとめ
- ChatGPTもClaudeも、無料プランで声の英会話練習ができる(使える量には制限がある)
- 最初に「レベル・目的・返事の長さ・直し方」を伝えると練習しやすい
- 雑談・ロールプレイ・まとめて直す・瞬間英作文・表現メモの5つを組み合わせる
- AIの答えには間違いもある。個人情報や仕事の秘密は入れない
出典・注意書き
基準日:2026年10月27日時点(各社の公式ヘルプを編集部が確認した日)
- OpenAI ヘルプ「ChatGPT Voice」(使える環境・無料プランの制限):https://help.openai.com/en/articles/20001274-chatgpt-voice
- Anthropic ヘルプ「Using voice mode on Claude」(対応プラン・使える環境・ハンズフリーとプッシュ・トゥ・トーク・利用上限):https://support.claude.com/en/articles/11101966-using-voice-mode-on-claude-mobile-apps
ご注意
- 機能・プランの内容は基準日時点の各社公式ヘルプの情報です。AIサービスは機能や画面がよく変わるため、最新の情報は公式ヘルプで確認してください。
- プロンプト例は編集部が作った練習用の例です。AIの返事の内容は毎回変わります。
- 学習の効果には個人差があります。この記事は、英語が話せるようになることを保証するものではありません。