「TOEICは900点あるのに、英語の会議になると話せない」。そんな声を聞くことがあります。聞く・読むの点数と、話す力はどのくらい関係しているのでしょうか。

この記事では、日本でTOEICを実施・運営するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の公式資料「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」と、CEFR対照表、スコアレンジ別評価をもとに、TOEIC L&Rの点数帯ごとのスピーキングの平均点をQ&A形式で整理します。平均は全体の傾向で、一人ひとりの力を示すものではありません。

Q1. TOEIC何点で話せる?L&Rの点数帯別スピーキング平均

「DATA & ANALYSIS 2026」には、S&Wを受けた人が答えた「最近受けたL&Rの点数」ごとの、S&Wの平均スコアの表があります。

L&Rの点数帯スピーキング平均ライティング平均
900点以上150.5点166.9点
800〜895点131.4点151.4点
700〜795点121.1点141.4点
600〜695点110.4点131.8点
500〜595点101.3点122.2点
400〜495点89.7点108.6点
395点以下70.5点83.9点

L&Rの点数が高いほど、スピーキングの平均も高い傾向がはっきり見えます。ただし、900点以上でもスピーキングの平均は150.5点で、200点満点の4分の3ほどです。また、どの点数帯でも、ライティングの平均がスピーキングより13〜21点ほど高くなっています(理由は資料に書かれていないため、ここでは傾向の紹介にとどめます)。

150.5点
L&R900点以上の人のスピーキング平均(200点満点)
110.4点
L&R600点台の人のスピーキング平均
約38分の1
L&Rに対するS&Wの受験者数(2025年度・当サイトの計算)

Q2. TOEICスピーキングの点数の目安:何点で何ができる?

IIBCは、スピーキングの点数を8段階に分けて、典型的にできることを説明しています(Score Descriptor Table)。当サイトで要約しました。

点数できること(要約)
190〜200仕事の場にふさわしい、まとまった発話を続けられる。発音はとても聞き取りやすい
160〜180意見や込み入った頼みごとに効果的に対応できる。小さな間違いがあっても伝えたいことは伝わる
130〜150意見や込み入った質問にもたいてい適切に答えられるが、発音・文法・語彙で説明が分かりにくくなることがある
110〜120基本的な質問にはたいてい答えられるが、意見などはあいまい・繰り返し・言葉に詰まりがち
80〜100意見を説明するのが難しく、一文や文の切れはしになりがち
60〜70意見は言えても、理由で支えられない。簡単な描写にも語彙・文法が足りない
40〜50意見を言うこと自体が難しく、決まったやりとりでも聞き取りにくい
0〜30問題の多くに答えられていない

Q3. 900点・800点・700点はCEFRでどのレベル?

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)は、外国語の力を測る国際的な基準です。IIBCの対照表では、各レベルに対応する最低スコアは次のとおりです。

CEFRリスニングリーディングスピーキングライティング
C1490455180180
B2400385160150
B1275275120120
A21101159070
A160605030

たとえばL&Rがリスニング470点・リーディング430点(合計900点)の人は、聞く・読むはどちらもB2の範囲です。一方、L&R900点以上の人のスピーキング平均150.5点は、B1の範囲(120〜159点)です。

当サイト作:L&Rの点数帯とスピーキング平均のCEFR(900点はB1)

L&Rの点数帯スピーキング平均CEFRの範囲
900点以上150.5点B1
800〜895点131.4点B1
700〜795点121.1点B1
600〜695点110.4点A2
500〜595点101.3点A2
400〜495点89.7点A1(A2の90点に届かず)
395点以下70.5点A1

Q4. TOEICスピーキングとは?L&Rとの違い

一般に「TOEIC」と言うと、聞く・読む力を測るTOEIC Listening & Reading Test(L&R)を指すことが多いです。話す・書く力は、別のTOEIC Speaking & Writing Tests(S&W)で測ります。

TOEIC L&RTOEIC S&W
測る力聞く・読む話す・書く
形式マークシート・約2時間・200問パソコンで実施。スピーキング約20分・11問、ライティング約60分・8問
点数10〜990点(5点刻み)スピーキング・ライティング各0〜200点(10点刻み)

L&Rは選択肢から答える形式で、話すことそのものは測っていません。

Q5. スピーキング・ライティングの受験者数と平均点

IIBCの発表(2026年7月1日)によると、2025年度の受験者数(公開テスト・団体受験の合計、申込者ベース)は、L&Rが196.4万人、S&Wが約5.1万人でした。当サイトで割り算すると、S&Wの受験者はL&Rのおよそ38分の1です。

2025年度の平均スコア公開テスト団体受験(IPテスト)
L&R(990点満点)616点492点
スピーキング(200点満点)131.5点110.1点
ライティング(200点満点)141.0点119.9点

Q6. このデータの注意点は?

  • L&Rの点数は自己申告:S&Wの受験者がアンケートで答えたL&Rの点数(範囲)です
  • 累計のデータ:公開テストは2007年1月〜2026年3月、IPテストは2008年6月〜2026年3月の累計です
  • S&Wを受けた人だけの集計:答えたL&Rの点数は、800〜895点が21.7%、700〜795点が20.0%、900点以上が12.1%で、L&Rが比較的高い人が多く含まれています
  • 平均は傾向:同じ点数帯でも、スピーキングがもっと高い人も低い人もいます

仕事で英語を「使う」ことと賃金の関係は、英語ができると年収は上がる?公的研究のデータで検証で紹介しています。

Q7. TOEICの勉強で話せるようにならない?話す力の確かめ方

  1. 話すテストを受ける:S&Wなどのスピーキングテストで、点数と「できること」の説明から今の段階を知る
  2. 1分間を録音する:自分の仕事を英語で1分説明して録音し、言葉に詰まったところ・同じ言い回しを繰り返したところを聞き返す(IIBCの説明にある観点です)
  3. 1か月後に聞き比べる:日付を付けて同じテーマで録音し、変化を記録する

練習に使える時間の見積もり方は英語を話せるまで何時間?、仕事の場面別の練習は姉妹サイトのビジネス英会話の身につけ方(AIエージェント研究所)でまとめています。話す相手を探す場合は、オンライン英会話も選択肢になります(料金の比べ方はオンライン英会話の選び方と料金比較)。

出典・注意書き

基準日:2026年10月時点(各ページ・資料は2026年10月29日に確認)

ご注意

  • 点数帯別の平均は全体の傾向で、一人ひとりの英語力を示すものではありません。
  • L&Rの点数は受験者のアンケート回答で、S&Wを受けた人だけを集計したデータです。
  • 学習の効果や点数の伸び方には個人差があります。
  • TOEICは、ETSの登録商標です。この記事はIIBC・ETSが作成したものではありません。

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